クリスマスの歴史は古いものですが、日本でのクリスマスの歴史はどうなっているのでしょうか?
日本にクリスマスがやってきたのは、1552年のことです。
日本にクリスマスがやってきた!
周防の国(現在の山口県)にやってきた宣教師フランシスコ・ザビエルが信徒を集めてミサを行ったことが始まりといわれています。
当時の日本ではクリスマスのことを「ナタラ」と呼んでいました。
1560年頃には、京都にキリシタンら100余名が集まり盛大な降誕祭を行ったという記録が残っています。
しかし、1617年に幕府がキリスト教禁止令を発令し、これ以降、開国までクリスマスは日本の歴史から姿を消してしまうのです。
明治時代に入ると、キリシタン放還令により、クリスマスが解禁となります。
明治8年には、勝海舟の家族が知人のアメリカ人家族とクリスマスパーティーを行ったという記録が残っています。
しかし、まだ一般的に知られる季節の行事ではありませんでした。
クリスマスが一般大衆に広く知られるようになったのは、明治37年の銀座への「明治屋」進出がきっかけでした。
当時は非常に珍しかったクリスマスツリーを、店頭にディスプレイしたことが大きな話題を呼び、クリスマス商戦のさきがけとなったのです。
大正時代に入ってからは、有名なホテルでクリスマス晩餐会が開かれたり、サンタクロースが日本映画に登場するなど、少しずつ日本国民に浸透していきました。
しかし、そのクリスマスブームも第二次世界大戦で影を潜めます。
戦後、混乱を極めた日本ですが、東京の有名デパートを中心に少しずつクリスマス商戦が活気を取り戻します。
朝鮮戦争勃発の頃には、戦争による特需で日本の景気が回復し、キャバレーで過ごすクリスマスが流行しました。
一般家庭にクリスマスを祝う習慣が完全に定着したのは、昭和25年頃といわれています。
そして、景気や世相の影響を受けながらも、今の日本人にはなくてはならない年末のイベントとして、私たちの生活に溶け込んでいます。
日本のクリスマスはいつから?
「キリスト教徒ではないけど・・・」と頭のどこかで思いつつ、「メリークリスマス!」と乾杯する人は多いでしょう。
日本でのクリスマスは、1552年、現在の山口県山口市の教会で降誕祭のミサを行ったのが最初といわれています。
しかし、江戸幕府のキリスト教禁止令により表立ったミサは消えてしまいます。
再びクリスマスに灯りが当たり始めたのが明治時代。
以降、クリスマスに因んだお話やキャラクター、歌などが少しずつ広がり、人々の中にイメージが浸透していきます。
昭和3年の朝日新聞にはクリスマスが日本の年中行事になった、という記事が掲載されています。
この頃には銀座、渋谷、浅草など東京のカフェやレストランでクリスマス用のメニューが用意されたとのこと。
日本では、宗教上のことはさておき、商業的な面からクリスマスが受け入れられ普及したようですが、キリスト教の教会では信徒か否かに関わらず、全ての人に門戸が開かれており、クリスマスのミサに参加することができます。
「全ての人に無償の愛を」という教えもありますから、宗教に関わりなく、皆で乾杯し、挨拶を交わし、笑顔がこぼれるクリスマスでいいのだと思います。
大阪の「米兵サンタ」のこと
日本のクリスマスは海外から見ると「おかしい」と思われることもあるものの、人同士の温かい絆を感じることができるイベントも行われています。
とある新聞で紹介された例を紹介しましょう。
戦後まもない昭和24年、日本がまだまだ貧しかった時代のことです。
戦争ではたくさんの人が亡くなり、その中には多くの子供たちの両親もいました。
戦争によって行き場を亡くした子供たちは、孤児院に引き取られて生活を始めます。
そのお世話をしたのは、外国から来た修道女たちでした。
その場所を、米軍の兵士が訪れます。
彼が見た施設はあばら家といってもいいくらいの貧しいもので、そこで生活する子供たちの姿に大変心を痛めたそう。
「何とかしなければ」と決意したその兵士は、独自に呼びかけを行ってこどもたちへの支援を始めました。
そして、子供たちを自分たちの部隊のクリスマスパーティーに招待したのです。
いつしかそれは米軍恒例の支援となり、活動をはじめた兵士の方が亡くなっても活動は続けられています。
戦後70年。
-
アメリカのクリスマス
アメリカのクリスマスシーズンは、11月の第4木曜日のサンクスギビングホリデーが終わった直後に訪れます。 サンクスギビングホリデーの終わった週の土曜日には、NYでサンタクロースがクリスマスシーズンの訪れ ...
日本とアメリカの関係は一言で語ることはできませんが、日本の片隅に根付いた心の交流は今の時代を超えて受け継がれています。
国は違っても、子供を思う気持ちは変わらないのだと思わされますね。
アメリカの兵士が子供たちをクリスマスに呼んだのは、アメリカのクリスマスはどんな子供でも楽しみなものだと知っていたからかもしれません。
その兵士の心遣いは、今も日本の子供たちの心を温めています。