中国は仏教や道教が広く浸透している国です。
この国にクリスマスを祝うという習慣が登場したのはわずか数年前。
現在では、国内の景気上昇に合わせたように、クリスマス商戦も激化しています。
12月に入ると、主に都市部の若者の間でクリスマスムードが高まり、デパートのおもちゃ売り場では、クリスマスプレゼントを選ぶ人たちで溢れかえります。
この記事に書いてあるコト
中国のクリスマスはどんな雰囲気?
昨今、中国当局は、火災の恐れがあるとして、公共の場でのクリスマスツリーの設置を禁止すると発表しました。
盛り上がりつつある中国のクリスマスに水を差すようなニュースでしたが、デパートや飲食店では、ツリー以外の飾りに工夫するなどして、クリスマス商戦を乗り切っているようです。
中国では、クリスマスを「聖誕祭」と中国語で表していますが、日本と同じく「X'mas」と表現している看板やチラシもあります。
ちなみに、サンタクロースは「聖誕老人」、ツリーは「聖誕樹」、プレゼントは「聖誕節礼」、「メリークリスマス!」という挨拶は「聖誕快楽!」です。
中国のクリスマスは、友人や気の合う仲間、懐かしい仲間と派手にお祭り騒ぎする傾向にあるようです。
また、中国でクリスマスといえば、クリスマスディナーが欠かせません。
有名ホテルのレストランから、街の食堂まで、クリスマスのための豪勢なディナーを用意しています。日本でも中華料理のクリスマスディナーが注目を集めています。
中華料理とクリスマス、イメージが合わないような気がしてしまいますが、北京ダックやフカひれなど、日頃なかなか口にできない豪華な料理が手頃な価格で楽しめるとあって、女性を中心にとても人気を呼んでいるのです。
クリスマスにディナーを食べに行かない人たちは、街のファーストフードなどでクリスマス限定メニューなどを買って、自宅でクリスマスを祝うようです。
外食チェーン店のクリスマス限定メニューには行列ができるほどです。
ちなみに、クリスマスディナーは中国語表記で「聖誕大餐」となります。
中国で祝うクリスマスとは?
中国のクリスマスも大変賑わうようです。
比較的、新しい習慣で、旧正月や中秋節のような伝統ある祭日のよう家族、親族が集まる過ごし方ではなく、友人、恋人と一緒にフランクに楽しんでお祝いします。
数年前のあるアンケート調査では6割の人がレストランで食事、プレゼントをする、旅行するといったクリスマスを意識した過ごし方をし、4割は特に何もしない、という結果が出ています。
さて、中国のクリスマスでのマストアイテムが綺麗にラッピングされたリンゴ。
クリスマス用のリンゴを「平安果」といい、リンゴ自体は通常売られている物ですが、クリスマス用の特別なラッピングがされ3倍ほどのプライスになるようです。
これはエデンの園で、アダムとイブが食べてしまった禁断の果実に因んだものかと思うのですが、本当の由来は定かではありません。
どうして中国ではクリスマスにりんごを贈るの?
国によってクリスマスの祝い方は違いますが、中でも中国の「クリスマスにはリンゴをプレゼントする」というイベントは日本人からすると不思議ですよね。
なぜ中国ではクリスマスにリンゴを贈るのでしょう?その秘密は、中国語にありました。
中国ではリンゴのことを「平安果」という書き方をします。そしてクリスマスイブは「平安夜」。
文字と読み方が似ているため、中国ではクリスマスとリンゴをつなげて「リンゴをプレゼントする」という風習ができました。
ちゃんと意味もあって、リンゴをおくることには「平和に一生を送ることができますように」という願いが込められているとか。
送る相手に「幸せな日々を過ごしてほしい」という気持ちがリンゴに込められていると思うと、なんとも素敵な風習だと思いませんか?
中国は言葉とプレゼントの意味がつながっていることが多い
中国ならではの文化なのですが、言葉の意味がプレゼントの意味につながっていることがあります。
例えば、クリスマスにプレゼントしてはいけないもののひとつに「傘」があります。
傘は中国語で「サン」と呼び、「散(サン)」と同じ意味になるため、「二人の関係が砕け散ってしまう」という意味に置き換えられて嫌われがち。
絶対に贈ってはいけないプレゼントとされているので、もし中国の方にプレゼントをする機会があれば気を付けましょう。
中国はクリスマスとあまり縁がないと言われてきましたが、少しずつ楽しむ文化が根付いてきているようです。
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